なぜ日本だけはメタバース熱が冷めないのか?海外ではメタバースから生成AIの方へ投資が流れているのに。
日本はアニメが大きなビジネスになっているから?CGにおいても、日本では、ジオメトリやシェーダーで頑張るのではなく、絵の方で頑張る方へ倒せる。芸術的な絵を描けるアーティストが日本には多い。
しかし、問題は、3DCG動画やゲームと異なり、メタバースではユーザが自由に動き回れる仮想空間をつくらなければならないところが問題。
3DCG動画やゲームでは、カメラから見えるところだけ真面目につくればよい。背景は芸術的な背景画を表示すれば良い。ゲームでも、ユーザが動き回れる範囲は固定的。
メタバースはそこが問題。
ユーザが自由に動き回れる仮想空間をつくるには大きなコストがかかる。デバイスのメモリやCPU・GPUも圧迫する。結果としてCG品質を落とすことになる。CG品質が落ちると、リアル感がなくなり、メタバースの価値も下がる。
長年、任天堂スイッチでConstruction Simulatorゲームを楽しんできたが、このゲームは、あえて、カメラがゲーム内のオブジェクトへ接近できないようにつくってある。オブジェクトを遠景で見れば、それなりのリアル感が保てる。メタバースでは、カメラがオブジェクトに近づくのが普通。オブジェクトの細部まで作り込んでおかないと、CGの安っぽさが目立ってしまう。。。
なかなか、メタバースの開発に興味を持てない。3DCG動画を作っている方が楽しい。
メタバースというと、やたらとXRデバイスやゲーム開発の話になってしまうが、実際には、絵を描けるアーティストの仕事が主体なのかもしれない。コンテンツが主体のビジネス。XRの展示会に行っても、あちらこちらの展示ブースで、展示説明員からコンテンツをつくれる人が足りない、コンテンツをつくるのにコストがかかると聞く。
メタバースで、ローポリーなオブジェクトでリアル感を出すには、とにかく絵をたくさん描かなければならない。Normal Mapもたくさんつくらなければならない。先のConstruction Simulatorゲームでも、ローポリーなオブジェクトと膨大な数のテキスチャーで構成されている。
画像生成AIが発展してCG生成AIが実用レベルになれば、メタバースも低コストでCG品質が高いものがつくれるようになるのかもしれない。限られたデバイス性能の範囲で、CG品質を究極に高めるチューニングができるCG生成AI。
今日の結論は、生成AIが、ローポリーなオブジェクト向けに、リアル感あるテキスチャーやNormal Mapを自動生成してくれる。リギングやアニメ(動作)も自動生成してくれる。コンテンツを自動で量産してくれる。そういう時代に入れば、メタバースは流行る?そういう時代は数年先?多分、そういうふうに読んで、投資家は生成AIへ投資している?