心から好きな事

電子工作に凝っていた時期が数年あった。仕事でも趣味でも、頭の中は電子工作で一杯。とにかく楽しい。嫌なことも忘れられる。

 

秋葉原に行っては電子部品を買い集め、回路図つくって、その通りに部品を半田付けして、ファームウエア開発し、書き込んで動かす。最初から最後まで、全部、一人で完結。

 

しかし、電子工作でお金を稼ぐのは困難で、3年前に頭の中を強制し、ARとかVRとかクラウドとか、少しでも仕事になりそうな分野へ。買い集めた電子工作部品を半分以上捨ててしまった。電子工作の書籍も残っていない。

 

しかし、電子工作の世界は美しい。マイコンで書いたプログラム、厳密な時間間隔で、エラーも起こさず、省電力で延々と動作する。エッジAI、乾電池からの電力供給で延々と動作する。物理法則が支配する世界、答えは一つしかない。余計な議論は必要ないし時間の無駄もない、神様が答えを決める。

 

この美しい世界へ回帰。かろうじて残った電子部品で電子工作再開。なんと美しい時間なんだろう。

 

生成AIとは対極を成す世界。GPUで電力消費し発熱しながら人間がネットに書き込んだ情報をかき集めてサマライズする技術と、神がつくった法則の下で低消費電力で絶対的な正確性で動く技術。後者の方へ美しさを感じる、自然にも優しい。